たかちほ正史発酵蔵、9月13日、オープンいたしました。

創業昭和31年。
宮崎県都城市、霧島の麓にて。

「こんなにうまいものがあるのか!」


この衝撃的なひと言を口にしたのは、2代目の正和でした。

幼かったある日、冷蔵庫にあった納豆を何気なく食べてみたところ、「こんなにうまいものがあるのか!」と大興奮。

その様子を見た創業者・正人は「息子がそこまで熱中する納豆」をもっと極めてみたい――

そう考え、納豆の修行に旅立つ決心を固めます。

<創業者・正人>|衝撃を受けた息子に触発され、|納豆探求の道へ

子どもの何気ない一言が、いわば“発酵文化”への扉を開きました。

情報が限られた時代、創業者・正人は発酵技術を学ぶため各地をまわり、かりんとう製造で培った“発酵の知恵”もヒントに、どうすれば納豆がもっとふっくら甘く仕上がるかを追究し続けたのです。

おいしい水を求めて、霧島の麓へ|地下水を探しあてる。

「納豆のおいしさは、水で決まる」

そう信じた正人は、納豆づくりに最適な地下水を探しあてるため、わざわざ霧島山系の麓に蔵を建て、掘削まで行いました。

地下深くから汲み上げる透明感のある水こそ、豆の甘みを最大限に引き出す秘訣だったのです。

夜中でも発酵室を行き来し、温度や湿度を細かく管理する手仕事に加え、水質への徹底したこだわりが合わさったからこそ、豆本来の風味を失わず、“発酵のピーク”に導く土台が築かれました。

<2代目・正和>|この美味しさを、もっと多くの人へ

創業者正人が築き上げた味を、「地元だけで終わらせるのはもったいない」と奮起したのが、行動派の2代目・正和でした。

幼少期に味わった納豆の衝撃を忘れられず、納豆好きとして育った正和は、家業を手伝うようになってからも、創業者と「どうすればもっと美味しくなるか」を常々話し合いました。

「こんなにうまい納豆を知らないなんて」という思いが原動力となり、少しずつ霧島の納豆は全国へと広まっていきます。

<3代目・正史>|豆の旨みを最大化する|「混ぜない納豆」の誕生。

先先代・先代の積み重ねを受け継ぎながら、

現、3代目・正史は「昔ながら」にこだわりすぎず、本質的なおいしさと効率を両立する製法を追求してきました。

「豆が完熟発酵すれば、わざわざ混ぜる必要はない。すでに香りとコクが最高に達しているはず」

そのような発想のもと、完成したのが、
「混ぜる必要がないほど旨みが整った納豆」です。

噛むほどにあふれる甘みと香りは、従来の「納豆=混ぜる」イメージを覆す、新しい体験です。

一粒一粒が、ごちそうになる幸せ

息子の「こんなにうまい!」に触発され、納豆修行を決意。霧島の名水と発酵技術の礎を築いた創業者。
その魅力をもっと多くの人に知ってほしいと奔走した2代目。
そして“混ぜなくても旨みが完成する”製法を極めた現、正史。

三世代にわたる探求は、今もなお進化を続けています。

「豆の甘みや香りを壊さず、最高の状態でお届けしたい」――

ぜひ一度、一粒一粒がごちそうになる体験を、あなたの食卓でもお楽しみください。