
これ、たまに聞かれるんです。
僕は、
「変わりますよ」
と答えます。
特に、春から夏にかけて。
そして、夏の終わりくらいまで。
理由は、すごくシンプルで、
気温が違うから。
なんです。
冷蔵庫に入ってるのに、なんで?
「でも納豆って、冷蔵してるんですよね?」
そう思いますよね。
僕も、そう思ってました(笑)
もちろん、しっかりと冷蔵していますし、冷蔵で保管しなければいけません。
ただ、いくら冷蔵設備がよくなっても、納豆が一瞬たりとも外気温にさらされない、というわけにはいかないんです。
運んだり、出し入れしたり。
どうしても、外の温度の影響を受ける瞬間があります。
で、これがけっこう大きい。
たとえば、夏にアイスを買ってきたら、ちょっと置いてるだけですぐ溶けますよね。
あれと同じように……と言うと少し乱暴かもしれませんが(笑)
納豆も、温度が上がると変化するんです。
そして、季節によって変化しやすい時期もある。
温度が上がると、香りが変わる
特に僕が感じるのは、まず香り。
温度が高くなってくると、納豆の香りが変わってくるんです。
そして、香りが変わると、味の感じ方も変わる。
「納豆味が強くなったな」
って感じることがあります。
これ、納豆を毎日食べてると、けっこう分かるんですよ。
だから僕は、いつものように最初に2〜3粒、そのまま食べます。
「あ、今日はこういう感じか」
って。
毎日同じように作っているようでも、納豆って、ちゃんとその日の顔があるんです。
以前も話したんですが、気温や湿度、大豆の状態など、ほんの些細なことで納豆は変わります。
だから面白い。
夏は、納豆屋もちょっと気を使います
暑くなってくる季節と暑い季節、もうひとつ気をつけることがあります。
二次発酵です。
温度が上がりやすい季節は、発酵の進み方にも影響が出やすい。
だから、夏場は特に温度のことを気にします。
冷蔵しているから大丈夫、では終わらないんです。
完全にずっと冷蔵状態でいられるわけじゃないですからね。
賞味期限についても、こうした温度の影響を考えながら管理しています。
……納豆って、冷蔵庫に入れておくものなので、ずっと同じ顔をしてるように見えるんですけどね。
実際は、けっこう繊細です(笑)
「今日の納豆、なんか違う」を楽しんでほしい
僕は、納豆って毎日まったく同じじゃなくてもいいと思うんです。
もちろん、ちゃんとおいしいところには持っていく。
そこは作り手として、きっちりやります。
そのうえで、
「今日は香りがいいな」
「今日のは納豆味がしっかりしてるな」
「なんか今日、うまいな」
そういう小さな違いを感じてもらえたら、ちょっと面白いんじゃないかなと。
春から夏にかけては、特にそういう変化を感じやすい季節。
だからもし、納豆を食べて、
「ん?いつもとちょっと違う?」
と思ったら、
それ、気のせいじゃないかもしれません。
納豆もちゃんと、季節の中にいるんです。
僕は今日も、最初の2〜3粒をそのまま食べてみます。
さて、今日はどんな顔かな。
……こういうのが、毎日のちょっとした楽しみだったりします(笑)


























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